〔枝豆〕夏撒きのやり方【家庭菜園】
- 夏撒きの枝豆は成功するのか
- 簡易まとめ
- 作業①】種まき→緑化(約4日)
- 作業②】~摘芯・断根(約3日)
- 作業③】 ~定植(約1週間)
- 作業④】~開花(2週間)
- 作業⑤】~莢づき(約2週間)
- 最終作業】収穫(~約1か月ちょっと)
- まとめ
- 考察・今後の改善
夏撒きの枝豆は成功するのか
コロナ後の宅飲みのために5月ごろに植えた枝豆は6~7月に日照が得られなかったことで、収穫は株ごと売っているものと見比べると、3割程度しか得られなかった結果に終わった。
なお、宅飲みはコロナ患者増加で中止…
たまたまホームセンターに行ったら、枝豆が1袋あり、8月下旬まで撒けると書いてあったので性懲りもなくリベンジ。
自分の記録用+どこかの誰かの役に立てれば良いと思い記載。
個人的に記事を何個も何個もクリックして追っていくのは煩わしくて嫌いなので、始めから終わりまでこの記事にまとめてるので長いです。
なので、今回得た学びは次の「結論」でまとめてます。
見出しの()内の日数は、前回の作業からその回までの間隔です。
簡易まとめ
本記事の要点だけ知りたい方はここだけ読めば十分です。
過程や、写真などでより詳しく知りたい方は次大見出し以降を参照ください。
8月撒きで摂れるか
摂れる!
アドバイス
- 何もすることがなくても、毎日様子を見る。
※発見が数日遅れれば全滅するような事態だってある - わからないことは本を参考にしたり、できるのなら農家に聞く。
- わからないことを聞くなら専門家/経験者に。ヤフー知恵袋などネットで聞かない。
(今は承認欲求やベストアンサー狙いで適当なこと言ったり、意味不明な説教や高説たれてくる頭おかしいのばかりなので、質問するだけ無駄。)
枝豆について
- 春に撒いた枝豆も枯れてなければ秋に2回目の収穫ができる。
- 種はカビ易いので注意。
- 日光が大好きなので、早朝からしっかり浴びさせないと、すぐ徒長(ヒョロガリになる)する。
- 日光が好きと言っても、30度以上になると、弱って枯れていく。
枝豆について・アドバンス
断根、摘心、土中緑化については後述。
- 「断根」は、やった方が良いと思う。
- 「摘芯」は、プロ並みの栄養豊富な土壌が用意できなければしない方が良いと思う。
- 家庭菜園程度の肥料で「摘芯」をしても、結局片方しか育たないことが多く、株全体が大して成長しないで収穫減になると思われる。
- 「土中緑化」は、効果ははっきりわからなかったが、枝豆の種はカビ易いので、頻繁に確認しやすいのと通気の点で緑化作業をした方が良い。
害虫
作業①】種まき→緑化(約4日)
緑化とは:枝豆の芽が出だしたころに日を当てて、緑色に変色させる方法。丈夫になるらしい。
土は、乾いた土に水を撒くのではなく、バケツなどに水と土を入れて練り混ぜる。
こちらの方が水が均等にいきわたる。
緑化手順
- トレイに土を入れる。
- 豆の臍が下を向くように並べていく。
(大量に撒くのでめんどくさいなら、適当でも問題ない。) - 2の上に不織布(ふしょくふ)などを敷き、その上に土を載せて、種を隠す。
- さらに、濡らした新聞紙を上に載せて乾燥を防ぐ。
(段ボールは下からの高熱を防ぐため)
-
芽が出たら半日日光に当てる。
- 半日置いたら不織布なしで覆土し、初生葉が出るまで待つ。
実際の作業
8/5
種を30粒撒く。暑いと種が痛むと思ったので、16時ごろ作業開始。
播種だけでなく緑化の準備も行う。
8/9
芽を日光に当てる作業。(後述の手順5~6)
30粒の内、2日目にはほぼすべてカビていた。
覆土を取り、通気して覆土を戻したが、発芽の遅い4粒はカビが進行し、腐ってはいないがカビだらけになっていた。
発芽が揃っていないが、他がかなり成長しているので、カビたのは無視して、緑化。
緑化後、カビが進行していた4つの内、2つは完全にダメ、2つは可能性がありそうなので放置。
今回使ったもの
各道具は、それぞれ農業用のものを使った方が良いが、できるだけ家庭で簡単にできるようにと考えて100均などの物を使っている。
- 種→島忠(ホームセンター)
- トレイ→100均
- 不織布代用→クイックルワイパーの紙(100均)
- 土→種まき培土
学び
豆は水分を多量に含み、栄養度も高いので、カビやすい。
他の野菜は大概撒くだけで良いが、豆類はカビ対策をしないと全滅する。(改善案については後述)
作業②】~摘芯・断根(約3日)
断根・摘芯とは
摘心:子葉(豆が開いて葉になった部分)と初生葉(最初に新しく出る葉)の間を切る作業。切った茎の脇から新たな茎が出てくるので、枝葉が増え、収穫量が増える。
断根:根を、胚軸ぎりぎりの白い部分で切り落とす。丈夫になるらしい。
実際の作業
8/12
(写真撮るの忘れた)
芽が覆土を突き抜けて出てきたので、断根・摘芯作業を試みる。
全ての苗に断根・摘芯作業をしようと思ったが、摘心後に新しく茎が出てくる場所から、何もしてないのに新しい茎がでかけていたので、
①何もしない
②断根・摘芯 両方ともやる
③断根のみ
④摘芯のみ
の4種類を試す。
作業後、特に断根したものは、水をうまく吸い取れないので、直射日光にやられないように日陰に移動。
作業③】 ~定植(約1週間)
8/18
断根・摘芯作業から1週間弱。
大分育ってきたようなので、定植へ。
作業内容 | 株数 |
---|---|
断根・摘芯 | 10 |
断根のみ | 6 |
摘芯のみ | 6 |
なし | 6 |
計 | 28 |
学び
脇芽は放っておいても伸びなかった
本来摘芯後に脇芽が伸びてくる箇所に既に脇芽が出かけてたので、摘心を行わなかった苗に関して、「何もしなかった」苗も「断根のみ」の苗も脇芽がそれ以上伸びてくることはなかった。
枝豆は日光が好きすぎる
前回、日当たりが良いとはいえ、室内においていたら徒長したので、今回は外に出しっぱなしにしていた。
しかし、2日ほど曇りが続き、そこまで雲が覆いきって暗かったわけでもないのに摘芯してなかった苗は徒長した。
摘芯後は、茎の成長が止まるので、天気予報を見て曇りの日があるようなら、その前日の夕方くらいに断根・摘芯作業した方がよさそう。
「たねまき培土」が重要
摘芯は、枝葉を増やすことが目的だが、脇芽が片方しか伸びない場合がある。
恐らく栄養の問題。
前回は、家にあった「野菜用の土」を使ったが、片方の脇芽しか成長しないのがほとんどだった。
脇芽自体は、両方出るには出たが、片方の脇芽は良くて数㎝しか伸びなかった。
今回、「たねまき培土」にしたところ、85%(6/7苗)の苗が、両方の脇芽が成長し、同じ市販の土でも適当な物と「たねまき培土」ではかなりの差が出た。
なお、それでも1つは片方しか今のところ伸びていない。
発見
前回植えた枝豆は、ほとんど枯れていたがなぜか1つだけ新しい花芽がでていたので、植木鉢に植え替えた。
作業④】~開花(2週間)
暑さで枯れた・徒長した
猛暑のせいか、3株が枯れた。
寒冷沙も考えたが、日光が当たりにくいとすぐ徒長すると思って控えたのが裏目に出た。
枯れたものは、「何もしない」「摘芯のみ」「断根・摘芯両方」とばらばらで、数も少ないので、作業によるものかは原因は確定できない。
寒冷沙をかけてみたが、やはり徒長する。
特に、摘心(出たばかりの葉を摘む作業)をしなかったものは、やはり徒長した。
(下画像右上赤枠)
ままならない;;
日が出ると暑すぎて寒冷沙をかけなければならず、日が陰ると寒冷沙を外さないとならない。
開花
9/1・2
定植からちょうど2週間、花が咲き始めた。
なお、前回植えて枯れなかったものも少しづつ咲き始めている。
同じ品種なのに、1回実をつけたら枯れたものと、枯れずにまた実をつけたものの差はなんだろうか。
作業⑤】~莢づき(約2週間)
莢つき
9/15
まだ花であったり、大きさもばらばらだが、大分莢がついてきた
前回の5月撒き(1か月以上ほぼ曇り)は、1株にこの半分もつかなかったので、どれほど日光が大事かわかる。
植物成長促進ライトがでてきてはいるが、効果と範囲を考えると、日光の代替物はない。
いかに農業が難しいかがわかる。
日焼け枯れ
成長に必須の日光も、過ぎれば毒になる。
結局、現在は日差しが強すぎるせいで弱り枯れたと思われるのが計10株。
作業内容 | 残株数 | 枯死 |
---|---|---|
断根・摘芯 | 6 | 2 |
断根のみ | 4 | 2 |
摘芯のみ | 2 | 4 |
なし | 4 | 2 |
計 | 16 | 10 |
昼は寒冷沙、定期的に霧を散布、弱った株を植え替えて日陰に移動、など手間をかけたが、弱い枝豆は回復の見込みなく枯れていった。
5月苗の回復
5月撒きのほとんど苗は枝豆を取ったら枯れてしまったが、6株は枯れずに残った。
そのうち、1株だけ、成長し直して新しい葉をつけ、枝豆をまた付け始めた。
2度の収穫が可能なのか楽しみ。
ダンゴムシによる食害
10/3
被害状況
このところ(9月中~下旬)、様子をあまり見る余裕がなかったし、ナメクジ(春)以降大して被害がなかったので油断していた。
ダンゴムシに防虫ネット外の2つの苗が半壊させられていた。
久しぶりに、様子を見たら、前回の写真が嘘のように無残になっていた。
夜見たら、ダンゴムシが大量に群がっていた。
以下2週間前との比較
①食害度30%
赤丸内の枝葉は、食われて消滅した葉
黄色丸に囲まれた見にくいが奥にある葉は、枝の根元を喰われて折れてしまっている。
一部食われた部分も加えれば、全体の30%ほどの葉を失った。
だが、もう一株のほうがひどい。
②食害度90%
これが
↓
青々と茂っていたのがスッカスカ
ほとんどの葉は喰われきってなくなってしまった。
わかりにくいが2つ同じ場所に植えており、もう1株は見てわからないくらい完全に喰われつくしてる。
②の写真の一部拡大図。ダンゴムシは葉だけでなく枝も食べる。
順序はない。
葉がまだ残っていても、枝を喰われて栄養がいかなくなると、結局その枝は全滅する。
なお、今回期待してなかったが、春に植えてまだ枯れていなかった他の苗は、すべてダンゴムシに全滅させられた。
駆除
- 手で潰す
- ブラックキャップ
駆除剤を撒こうと思ったが、スケジュールに余裕ができたこともあり、毎夜群がるダンゴムシをピンセットで潰していってほとんどいなくなった。
(ダンゴムシは昼喰わない)
また、ゴキブリ駆除で名高い「ブラックキャップ」がダンゴムシにも効いた。
来年はちゃんと駆除剤を買っておこうと思う。
最終作業】収穫(~約1か月ちょっと)
10/15
19(日)に宅飲み予定だったのでその日に収穫しようと思ってたが、莢厚1cm前後まで育ってきてしまっていたので収穫!
農家のように株事ではなく、莢ごとに取ったので、収穫は15日から数日かけて少しづつ。
最終結果は以下の通り
収穫結果
総収穫量 | 112莢 |
---|
(スーパーのパック2.5袋分くらい)
農法別
農法 | 平均収穫量(莢) | 総収穫量(莢) |
---|---|---|
断根のみ | 29 | 57 |
両方 | 10 | 40 |
なし | 8 | 15 |
摘芯のみ | 0 | 0 |
株別(2条植え)
番号(株数) | 断根・摘芯 | 収穫量(莢) |
---|---|---|
A | 断根のみ | 33 |
B | 両方 | 5 |
C | 両方 | 24 |
D | 断根のみ | 24 |
E | なし | 7 |
F | なし | 8 |
G(1) | 両方 | 7 |
H(1) ※春撒き |
両方 | 4 |
※ 番号は自分がわかりやすいように振ってるだけなので無視して良い。
用日数
総日数 |
約70日 (8/5~10/15頃) |
---|---|
種まき →緑化 |
4日 |
緑化 →摘芯・断根 |
3日 |
摘芯・断根 →定植 |
1週間 |
定植→開花 | 2週間 |
開花→収穫 | 約40日 |
枝豆の袋には「収穫まで80日」となっているので、予定より少し早い結果になった。
まとめ
迷ったら「断根」だけ
今回の結果、「断根のみ」行った枝豆の収穫量が最も多かった。
なお、最も大きく成長したのも「断根のみ」の株である。
摘芯をしても、片方だけしか伸びなかったり、両方伸びてもあまり大きくならず、収穫量を増やすための手法のはずが、逆に減らすことになった。
なお、今回の猛暑で断根を行った株は生き残ったが、摘心をしたものは全て枯れた。
土壌や環境によって、摘心しても十分育つ可能性はある。
なお、それぞれの枝豆の味や大きさは特に変わった感じはしなかった。
もし、自信がなければ、「断根」だけすれば良いと思う。
所感
春撒きは1か月以上日光が出ず、全滅と言って良い結果だったが、夏はそれなりに摂れた。
もともと宅飲みで食べるために始めたが、思い立ってから5か月、10/19にようやく叶った。
岩手の日本酒飲み比べセットに、七輪で牛肉をBBQしたり、カマンベールチーズでチーズフォンデュし、枝豆も炭火で焼いて、有体だがとても楽しい飲み会になった。
お向かいさんや隣の祖父母にも分けたが、好評だった。
今回、撒いた種が28個で、収穫できた株が10株強。
予定の半分ほどになってしまった。
8月の猛暑によって弱り枯れてしまったもの、枯れはしなくても弱ってダンゴムシに食いつくされたものなどなかなかうまくいかなかったが、ちゃんと面倒を見れば都心でも十分10月に収穫できることが分かった。
8月からちょこちょこ下書きを更新し、今回公開にまでこぎつけられたが、もしこの記事があなたの参考になれば幸いです。
自分も来年以降は今回の記録を参考に、より多くの枝豆を収穫したいと思う。
考察・今後の改善
カビ対策
前回も今回もカビてしまった。
前回は、土が未使用とは言え古く、またジフィーポットも使っていたからか種の周辺以外もカビが発生していた。
今回は、土を新しく購入し、プラスチックのトレイを使用した結果、カビは種だけとなった。
なので、土は新品で、無機物のポットやトレイを使用は必須と言える。
新品でないものは熱湯に沈めるなど消毒した方が良い。
枝豆は栄養を多量に含む分、カビ対策は必須。
対策としては以下が考えられる。
次回試してみたいと思う。
- 水分量の調整
- 土を被せない
- 種に水を含ませる
- 水耕栽培
水分量の調整
豆は十分発芽でき、且つカビは発生しない適切な水分量があれば、その配合をおこなえばよい。
ただ、そんな比率があるのかわからない。
ちょっとネットで調べたが、「土と水はX:Yです。」みたいな情報はなかった。
適切な比率があるのかないのか、自分で何度も繰り返し実験しないとならない。
少なくとも、普段の含水量ではカビが生えるので、水分があるかないかくらいが適正か。
土を被せない
土の上に種を置くだけにする。
暗くしないと発芽しないようであれば、新聞紙などを被せる。(覆土しての発芽は1回目3日後、2回目2日後だった。)
外に置くと、鳥に食べられるので室内か、鳥対策が必要だろう。
直射日光も種を痛める可能性があるので、日陰が良いだろう。
種に水を含ませる
ボウルなどに水を張り、種を入れて放置。
少量水を含ませた土に撒き、乾いた土で覆土。
変則的すぎて、種ダメにしそう…
水耕栽培
発芽後は土に置き換え、緑化を行う。
日光対策どうする
日が出ると暑すぎて寒冷沙をかけなければならず、日が陰ると寒冷沙を外さないとならない。
が、近年の東京は天気がめちゃくちゃ不安定。
“晴れ”を確認した30分後に雨が降ってくる、降水確率80%で晴天なんて日もある。
今日も降水確率50%ですっごい晴れてきた。
年々日差しが強くなってる気もする。
なので、庭に何度も出て寒冷沙をかけたり外したりしないとならない。
理想は、光センサー+自動寒冷沙開閉機だが、そんなコストかけられない。
今のところは、遮光率を今使ってる80%から下げるものを使うことしか考えられない。
ただ、暑さで枯らさず且つ徒長しないくらい枝豆にとって十分な日光を与えられる遮光率を見極めるのには時間がかかりそう。
環境のせいもあると思うが、けっこうめんどくさい。
もう暑くても耐えられるDNAガチャにかけるしかないのかとも思う。
害虫対策
粉状の駆除剤について
粉状の薬剤は、気を付けていても風に舞って拡散するので、吸わないように注意。
野菜にも付着するので、特に収穫前にはやめた方が良い。
ナメクジ
防虫ネットをかけていたこと、ナメクジの被害に早い段階で気づいて駆除剤を撒いた(下記リンク)ことが功を奏し、被害はほとんどなかった。
テレビで「パクチーを育てていたがナメクジに全部食べられた。」と言っていた芸能人がいたので、やはりナメクジは何でも食べると考えた方が良い。
次回以降もナメクジ対策は忘れないようにする。
ダンゴムシ
完全に対策が遅れたのがダンゴムシ。
大体ダンゴムシと言えば「落ち葉や枯れ枝を食す」と説明され、生葉は食べないイメージだったが、生葉も食べる。
植物が健康なうちは積極的に食さないようだが、気候や病気などで弱ると、枯れ葉などよりも優先して襲ってくる。
つまみ食い程度ではすまず、放っておくと全滅する。
生葉だけでなく、枝の部分も食べ、枝の途中を食べられて栄養が行かなくなり、その先の葉が全部枯れてしまったケースもあった。
ナメクジを退治して安心していた
+
ナメクジ以外に大きな食害が数か月なかった
+
普通に忙しくてあまり気が回らなかった
などが重なり気づいたら青々と茂っていた枝豆が、壊滅しかけてた。
次回は、ナメクジ駆除剤と共に、ダンゴムシ駆除剤もしっかり撒く
記事は以上です
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